骨盤の役割
体の中心に位置する骨盤には、さまざまな役割を担っていいます。
・体を支える役割
2本足で直立する人間にとって、骨盤は体を支える重要なものです。
S字に湾曲した上半身と重い頭を支えます。
股関節で連結された足を前後左右に動かし、歩行や走行、跳躍を助け、また、下半身からくる衝撃を和らげています。
さらに骨盤は、座る時に、身体全体の台座にもなります。
・臓器を支える役割
骨盤はある意味、大きな空洞と言えます。
その空洞である骨盤内部には、大腸、小腸、生殖器、泌尿器などの大切な臓器が収まっています。
また、女性の骨盤は、子宮と卵巣を保護し、妊娠中の胎児を守ります。
臓器の周辺には、腹部大動脈や大静脈などの血管や神経が張り巡らされており、骨盤はそれらを抱え込むように保護しています。
脳から内臓へ出される指令は、骨盤にある神経を通って伝達されるといわれています。
骨盤に何か支障が起こると、臓器へ影響し、体の不調が現れたり、体全体のバランスが崩れてしまうことになります。
・女性の骨盤の役割
男性と女性は、骨盤の形に違いがあります。
簡単にいえば、男性の骨盤は縦長で、女性の骨盤は横長になっています。
女性の赤ちゃんを作るための骨盤であるのに対し、男性はその必要がないために違いが出来ています。
女性の骨盤は、妊娠すると大きくなる子宮を支え、骨盤も大きく開いていきます。
そして出産時には、胎児の出口を確保します。
女性の身体は男性よりも小さいのに、その骨盤の中は、子宮や卵巣という女性特有の臓器もあり、より複雑な状態になっています。
この骨盤内の詰め込まれた状態が、下半身の血行を悪くし、これが冷え性を引き起こす原因のひとつだといわれています。
女性に冷え症が多いのは、こうした理由もあるようです。