骨盤の開閉
骨盤は、常に同じ形で固定しているように思われがちですが、骨盤は柔軟な骨なので、開いたり閉じたりという動作をしています。
仙骨と腸骨をつなぐ仙腸関節という左右一対の関節を中心として、上下・前後・開閉と、さまざまに動いています。
骨盤は、呼吸にしたがって開閉します。
私たちが息を吸うときには骨盤は閉じており、吐くときに骨盤は開きます。
特に女性の骨盤は、開閉の動きが大きく顕著です。
骨盤は、排卵・月経と密接にかかわり開閉しています。
月経を迎えると骨盤は開いていき、月経2日目で最大となります。
その後徐々に閉まりだして、一般的に排卵前後に最も閉じることになります。
排卵・月経のリズムが自然であるためには、骨盤の開閉がスムーズであることが必要です。
さらに、妊娠出産で骨盤は大きく開閉します。
妊娠すると、胎児の成長に合わせて、骨盤はだんだんと開いていきます。
そして、出産時には、骨盤が最も大きく開きます。
骨盤が十分に開ききることで、自然な出産ができるのです。
産後は、本来は骨盤は引き締まっていくはずです。
しかし、妊娠中のお腹を突き出して歩くくせが抜けなかったり、妊娠中になりやすい猫背のままでいると、引き締まろうとする骨盤を邪魔してしまい、骨盤は開いたままの状態になってしまいます。
こうなると、内臓がバランスを失い、正常な新陳代謝が行われず、太りやすく、やせにくい体になってしまいます。
骨盤が閉じるとお尻が引き締まって見えますが、開いたままだとお尻がタレて四角に見えます。
また、腰痛や肩こり、冷え症などの体のトラブルを抱えてしまうことになります。